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新司法試験再現答案(2011年)刑事訴訟法

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平成23年度新司法試験合格発表を前に、すっかり忘れていた。

そうだ、刑訴のupがまだだった。
昨夜宣言したように、この記事を書いたら、俺は銀座へ。

そして、新司法試験合格発表を体験する。

合否の結果は報告致します。


さて、刑訴。



第1、設問1
1、逮捕①
(1)逮捕①は、逮捕状(憲法33条、刑事訴訟法(以下省略)199条1項)に基づく通常逮捕である。この逮捕状は強盗罪についてのものであるが、本件では重い殺人罪等の本件について~(どう書いたか忘れた)であるため、いわゆる別件逮捕として違法ではないか、問題となる。
 まず、かかる別件逮捕について、令状を審査する裁判官にとっては捜査官に本件取調目的があったかなどの捜査官の内心を判断することは困難であるため、別件(本問では、強盗)自体を基準に、逮捕の必要性及びその理由(199条1項、規則143条の3)を充たしているか否かによって、その適法性を判断すべきである。このように解しても、捜査官の本件取調目的の点については、余罪取調べの適法性として検討すればよいため、不都合はない。
 本件では、強盗の被害者であるWに、複数の写真を見せるという偏見の入らない方法によって、写真の中に犯人がいるかを確認したところ、Wは甲の写真を犯人の一人に間違いないとの供述をしている。そのため、甲が強盗を「犯したと疑うに足りる相当の理由」(199条1項)がある。また、強盗罪は、重大犯罪であり、また甲はこれを否認していることからも、逃亡及び罪障隠滅のおそれがないとはいえない。
 よって、逮捕①は、逮捕の必要性及びその理由があり、適法である。
(2)では、その後の取調べは適法か。Pが余罪の有無を確認し、甲は余罪について供述しているため、余罪取調べの可否及びその限界が問題となる。
 まず、198条1項但書の反対解釈によれば、身体拘束がなされている被疑者については取調受忍義務が肯定されると解する。もっとも、事件単位の原則に照らせば、取調受任義務は身体拘束の根拠となっている犯罪にのみ生じるところ、原則として余罪取調べは許されないと解する。
 しかし、余罪の有無を単に確認するのみの場合や、被疑者が自らすすんで供述するなど、真に任意に供述をなしている場合には、余罪取調べを否定する必要はなく、また、真実発見(1条)の見地からも、余罪取調べを許容すべきである。
 本件では、まず、5月15日に、Pは単に余罪の有無について確認したにすぎず、なんら強制を強いるような言動をなしていない。また、甲は、これに対して自ら進んで、真に任意に供述をしていると評価できるため、この点についての余罪取調べは適法である。
 また、同日から同17日まで、Pは、連日30分間ずつ余罪である殺人罪等についての上申書などの作成に応じるよう説得を続けている。しかし、これも、あくまで甲の任意の作成を求める程度の態様でなされているため、かかる行為も任意の作成を求める相当程度の行為といえ、適法である。

2、逮捕②
(1)ア,まず、逮捕②は現行犯逮捕(212条1項)の要件を充たす。なぜなら、Pの部下であるQが、乙の万引き(窃盗)を現認し、その後、直ちにPが逮捕している以上、逮捕者たるPにとって、犯罪及び犯人が明白であり、時間的場所的な接着性もあるため「現に罪を行い」との要件を充たすからである。
イ,次に、別件逮捕としての適法性についてみると、乙の嫌疑は明白であるし、また、窃盗罪という軽くない犯罪で逮捕されていることからすれば、逮捕の理由・必要性ともに肯定できる(あっさりと書いたことは覚えているが、理由付けはもう少し丁寧に書いたかも…)。
ウ,よって、逮捕②は適法である。
(2)では、これに続く勾留は適法か。勾留の要件である必要性とその理由(207条1項本文・60条1項)があるかが問題となる。
 勾留は逮捕よりも長期間の身体拘束が予定されており、被疑者の身体の自由などの権利が侵害される程度は、逮捕よりも強い。そこで、要件該当性は、逮捕よりも慎重に判断する必要がある。具体的には、勾留の必要性の有無については、犯罪の重大性や、身柄確保の必要性、さらには捜査官に本件取調べ目的などの勾留を濫用する意図があったか否かなどをも考慮した上で判断すべきである。
 本件では、確かに、窃盗の被害額は500円と低額であり、他方で、Pは乙の逮捕後、パソコンを差し押さえているところ、そのパソコンには窃盗とは関係のない殺人罪などの証拠となりうるメール記録が存在する。そのため、かかる勾留は、本件たる殺人罪等の取調べのために、必要性のない濫用的な勾留がなされたとも思える。
 しかし、勾留中に乙の殺人罪等について一切聴取がなされておらず、本件取調目的の濫用的な意図が合ったとはいえない。前述のごとく窃盗罪は軽微な犯罪とはいえず、しかも、乙には窃盗罪の前科もあり、判情が軽いとはいえない。また、乙は窃盗について否認している(正確には「黙秘」でした。ミスった)。
 そして、窃盗の被害額が500円と低額であることをも考慮すれば、乙が勾留中に自白をすれば、その情状をも考慮して起訴をしないという判断もあり得る事案である。とすれば、かかる判断をするために乙を勾留する必要があるといえる。現に、乙は勾留中に自白をなし、これに応じて被害者が上申書を提出し、検察官は起訴をせずに乙を釈放するという判断をなしている。
 よって、かかる勾留は、勾留の必要性がある。また、勾留の理由もあるため、勾留は適法である。
(勾留は全体的に記憶曖昧、あいまいな記憶を重視して書いた(再現時に考えないようにした)ため、論理の流れとしては、本番の答案の方がきれいだと思う)

3、逮捕③④
 前述のごとく、逮捕①②及び、それに続く身体拘束は適法である。そのため、違法性の承継や再逮捕は問題とならず、逮捕③④ともに適法である。

第2、設問2
1、資料1
(1) これは、裁判官の面前での反対尋問を経ていない。そこで、「供述に代えて書面」(320条1項)として、伝聞法則が適用されて証拠能力が否定されないか、伝聞法則の適否が問題となる。
 そもそも、伝聞法則の趣旨は、供述証拠が証拠化される知覚・記憶・表現という各過程に介在するおそれのある誤りを反対尋問によってチェックできない伝聞証拠の証拠能力を否定する点にある。とすれば、要証事実との関係において、その内容の真実性をチェックする必要がある場合には、伝聞証拠といえ、伝聞法則が適用されると解すべきである。
 本件においては、立証趣旨は殺人罪等の犯罪事実の存在であるところ、甲及び乙の供述は、「V女の首を絞めて殺した」「俺が…殺した」など、殺人罪を立証するための直接証拠となり(「直接証拠」って書いたか否かの記憶曖昧)、その内容の真実性が問題となる。また、かかる供述を聞いたBが、正確にメールにその内容を記載したかどうかの真実性も問題となる。(あてはめ、もう少し厚く書いた気がする…)
 よって、資料1は「供述に代えて書面」といえ、伝聞法則が適用されるため、証拠能力が否定されるのが原則である。
(2)もっとも、伝聞例外要件を充たせば例外的に証拠能力が認められる。本件では、甲及び乙、並びにBという2つの伝聞過程が問題となるため、いわゆる再伝聞であるが、再伝聞においても、それぞれの伝聞過程ごとに伝聞例外要件を充たすのであれば、証拠能力を肯定できると解する。
(3)まず、Bの伝聞過程について、321条1項3号の要件を充たすか。
 資料1は、B自身が作成したメールであるから、「供述書」(同条項柱書)といえ、署名押印は不要である。また、Bは「死亡」している。また、甲及び乙は殺人罪等について黙秘しており、他方で資料1は犯罪事実の存在の直接証拠となるものであるから、立証に不可欠なものである。さらに、これはBが交際中のAに対して送ったメールであって、あえて虚偽の記載をする可能性は極めて低く、また、他人が使用することは絶対ないとAが供述しているため、他者によってその内容が改ざんされるおそれも低い。よって、「特に信用すべき情況」下でなされたといえる。
 したがって、同条号の要件を充たす。
(4)次に、甲及び乙の供述部分について、甲の犯罪を立証するために使用する場合について検討する。
ア,甲の発言部分については、「被告人の供述」(324条1項)といえる。そのため、324条1項類推適用・322条1項の要件を充たすかが問題となる。
 本件では、甲が友人であるBに対してなした供述であるところ、供述の任意性を否定すべき他の事情が存在しない本件においては、その任意性を肯定できる。よって、自己に不利益な犯罪事実について、任意になされたといえ、かかる要件を充たす。
イ,乙の発言部分についてみると、共犯者といえども甲の犯罪についてみれば、「被告人以外の者」(324条2項)といえ、同条項類推適用・321条1項3号の要件を充たすか、問題となる。
 乙は一切の質問に対して黙秘している以上、供述不能であるといえる。また、かかる証拠は不可欠である。さらに、乙の供述は、乙が友人Bに対してなした供述であるから絶対的特信情況がある。よって、かかる要件を充たす。
(5)また、これらの供述部分について、乙の犯罪を立証するためにに使用する場合においても、同様に伝聞例外要件を充たす。
(6)以上より、資料1は伝聞例外要件を充たし、証拠能力が認められる。

2、資料2(記憶不明確、急いで10行弱、違法収集証拠について書いたことは覚えている…)
 資料2のメールは甲の携帯電話に保存されていたものであるが、携帯電話は、強盗罪の逮捕に伴う差押(220条1項)として取得されているが、これは強盗とは関連のない証拠であって、違法ではないか。
 確かに、強盗罪は二人組だから、共犯を捜すため、甲の交友関係を調べる必要があったとも思える。しかし、本件では、その内容は殺人罪の証拠となるメールであって、~(記憶なし)
令状主義の趣旨を没却させるほどの重大な違法があり、また将来の違法捜査抑止の見地から証拠排除が相当である。
 よって、違法収集証拠として、証拠能力が否定される。

以上

4034字/6枚半くらい


◆新司法試験受験直後の感想
刑訴は、むずい。ってか時間なし。
だが、直前の昼休みに友人と「別件逮捕がでる」って言ってたら、ホントに出てびびったw
う~ん、伝聞のミスが痛いな…。
別件逮捕周辺は混乱している人も多そうだし…。
そもそも、結論が不当だったら、実務家試験委員はほとんど点数をつけないだろうから、そう考えれば…
ぎりぎり2000番には入ることを願う。
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新司法試験再現答案(2011年)刑法

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バイト前で時間がないので、とりあえず再現のみUP!

第1、甲の罪責
1、甲が、乙を1回殴打し、3回蹴って怪我をさせた行為について、傷害罪(刑法(以下省
 略)204条)が成立するか。
 まず、甲の殴打や蹴るといった不法な有形力の行使によって、乙の生理的機能を害し怪我をさせているから「傷害」といえ、同条の構成要件に該当する。また、甲にはこの認識・認容があり、故意がある(38条1項本文)。
 次に、かかる行為は乙が「俺を誰だと思ってんだ」などと脅迫的な言葉を発したことに対するものであるも、正当防衛(36条1項)は成立しない。
   甲は体格も良く、腕力を鍛えており、乙のこの程度の行為は「急迫不正の侵害」とはいえ
  ないからである。
(3) よって、甲に傷害罪が成立する。
2、次に、甲が丙を2回蹴るなどした行為について、暴行罪(208条)が成立するか。
 まず、かかる行為は人の身体に対する不法な有形力の行使であるから「暴行」といえ、同罪の構成要件に該当する。
 次に、かかる行為は、丙が甲を強く押した行為に対してなされているが、後述のように、丙野かかる行為には正当防衛(36条1項)が成立するため、かかる行為は「不正」の侵害とはいえず、正当防衛は成立しない。
   また、甲は、自ら乙に対して傷害をなしてかかる危難を招いているところ、かかる行為は
 「やむを得ず」とはいえず、緊急避難(37条1項)も成立しない。
よって、、甲に暴行罪が成立する。
3、では、甲が車を加速し蛇行させて、乙を振り落とした行為について、殺人未遂罪(203条・199条)が成立するか。
(1)ア.まず、殺人罪の実行行為性があるか。実行行為とは法益侵害惹起の現実的危険性を有する行為をいうところ、人を死に至らしめる現実的危険性を有する行為であれば、殺人罪の実行行為性を肯定出来る。
 これを本件についてみると、道路は固いアスファルト舗装がなされており、甲の車は車高が高いものである。とすれば、時速50kmものスピードで、高い車高から固いアスファルトに振り落とされたら、頭を打ち付けるなどして死にいたる危険が高いといえる。現に、乙は将来意識を回復する見込みが低いとの診断をなされており、このことからも甲の行為が人を死に至らしめる危険性を有する行為であると評価出来る。
 また、甲が車を発信させた場所は片側三車線の広い道路であって、信号待ちをしている車が数台止まっている状況にあった。そして、甲が車を加速し蛇行させた場所は、車を発信した場所からわずか250メートルしか離れていないところであるから、甲が乙を振り落としたならば、乙は信号待ちをしていた他の車にひかれて死に至る危険もあったといえる。
 以上より、甲の行為は、乙を死に至らしめる現実的危険性を有する行為であるといえ、殺人罪の実行行為性を有する。
イ, そして、甲は、かかる行為の危険性を認識した上で、「乙が路面に頭を強く打ち付けられてしまうだろうが、乙を振り落としてしまおう」と、その行為により生じる結果を認容しているといえる。よって、殺意(38条1項)も肯定出来る。
 したがって、かかる行為は殺人未遂罪構成要件に該当する。
もっとも、かかる行為は乙がナイフを車に突っ込んだ行為、後述のように殺人未遂罪が成立する行為への対抗手段としてなされているとも思える。そこで、正当防衛が成立し、違法性が阻却されないか。
 まず、乙はナイフを落としてはいるものの、窓ガラスをたたくなどの侵害行為を継続しているから、「急迫不正の侵害」はなお現存する。
 次に、甲の行為は、乙の侵害行為から「逃げるため」になされているから、「防衛するため」といえる。
 では、「やむを得ずにした」といえるか。「やむを得ずにした」との要件は、反撃行為が防衛の手段として必要最小限度である場合に肯定される。この判断は、いわゆる武器対等の原則の他、侵害行為の危険性や切迫性、より危険性の少ない手段をとることの可否及び容易性などに照らして判断する。
 本件では、乙は既にナイフを落としており、甲もそれを認識しているため、既に武器対等の状況にはない。また、乙がナイフを落としている以上、甲に対する侵害の危険性や切迫性はない。そうであるならば、甲は車を発進させた当初の低速で警察署のある場所までいくなどのより危険性の少ない手段をとることが可能かつ容易であったといえる。
 よって、甲がなした、車を加速させ蛇行させるという行為は、防衛の手段として必要最小限とはいえず、「やむを得ずにした」行為とはいえない。
 したがって、正当防衛は成立せず、違法性は阻却されない。
もっとも、甲は、乙の侵害行為によって、恐怖・狼狽などによって、過剰な防衛行為に出たと評価出来るため、その避難可能性(責任)は減少しているといえる。
  よって、「防衛の程度を超えた行為」(36条2項)といえ、過剰防衛となり、その系は任意的に
 減免される。
4、以上より、甲には、①乙に対する傷害罪、②丙に対する暴行罪、③乙に対する殺人未遂罪が成立し、①と③は同一客体に対する時間的場所的に接着したものであるから、①は③に吸収され、これと②が併合罪(45条)となる。

第2、乙の罪責
1、まず、乙が甲を蹴って怪我を負わせた行為について、傷害罪が成立するか。
かかる行為は、人の身体に対する不法な有形力行使によって、その生理的機能を害するものであるから、傷害罪の構成要件に該当し、その故意もある。
では、正当防衛によって、違法性が阻却されるか。
ア、 かかる行為は、前述の甲の丙に対する暴行罪についての「急迫不正の侵害」に対してなされている。
イ、 では、「防衛するため」といえるか。乙は丙を助ける意思とともに、甲に対して仕返しする意思を有しているため、防衛の意思の要否およびその程度が問題となる。
 違法性の実質は社会倫理規範に違反する法益侵害惹起であり、違法性が阻却されるためには行為が社会的に見て相当である必要があり、行為者の主観は行為の相当性に影響を与えるため防衛の意思が必要である。そして、防衛の意思は、急迫不正の侵害を認識しつつ、これを避けようとする単純な心理状態をいい、攻撃の意思があったとしても、防衛の意思が排除されない限りは防衛の意思は肯定されると解する。
 本件では、乙は甲に「仕返ししてやろう」との意思があったものの、丙を助ける意思をも有している。とすれば、丙に対する急迫不正の侵害を認識しつつこれを避けようとする心理状態にあったといえ、防衛の意思は排除されているとはいえない。
 よって、「防衛するため」といえる。
ウ、また、甲は35歳であって、23歳の乙に比して体力が劣るとも思えるが、甲は体格が良く腕力に自信のある者であることからすれば、その甲に締め上げられている丙を防衛するための行為として蹴るという行為は必要最小限の防衛行為といえ「やむを得ずにした」といえる。
 したがって、乙の行為に正当防衛が成立し、違法性が阻却されるため、傷害罪は成立しない。
2、次に、丙が甲を殴打し怪我を負わせた行為について、乙は責任を負うか。
 まず、乙と丙は、丙が乙に「助けてくれ」と言ったことに乙が答えたことによって、両者の間で、甲に対する防衛行為をなすことについて、現場において共謀が成立し、相互利用補充関係が生じているといえ、共同正犯(60条)として一部実行全部責任を負う。
 そして、上記丙の甲に対する行為は、人の生理的機能を害する行為であって傷害罪の構成要件に該当する。
 もっとも、後述のように、丙のかかる行為には正当防衛が成立する。そして、共同正犯もあくまで共犯の一類型であると解されるところ、行為の違法性は連帯すると解すべきである。
   とすれば、共犯たる丙の違法性が阻却される以上、乙の違法性も阻却されるべきである。
 よって、かかる行為について、乙に傷害罪は成立しない。 
3、では、乙が甲に対して、車のまどからナイフを突っ込み、頭部や顔面に突き出した行為について、殺人未遂罪は成立するか。
 まず、かかる行為は、殺人未遂罪の実行行為性を有する。確かに、ナイフの刃体は10センチメートルほどであるが、車は走行中である。走行中の車において、頭部や顔面にナイフを突き出せば、車が揺れるなどした場合には、ナイフが首の太い血管を切って甲を死に至らしめる現実的危険性があったといえるからである。
(2) では、殺意は肯定出来るか。確かに、乙は「降りてこい」などと申し向けていることか
  ら、積極的に甲の死を認識・認容していたとはいえない。しかし、かかる行為は、前述のご
  とく、甲を死に至らしめる危険性の高い行為であって、乙もかかる行為の危険性を認識して
  いるといえる。とすれば、乙には少なくとも未必の故意があるといえる。
   よって、乙に殺人未遂罪が成立する。

第3、丙の罪責
1、まず、乙の甲に対する傷害行為については、前述のごとく、違法性が連帯するため、丙にも傷害罪は成立しない。
2、次に、丙が甲を殴打して怪我を負わせた行為について、傷害罪が成立するか。
まず、かかる行為は、傷害罪の構成要件に該当する。
しかし、かかる行為は、乙に向かって行こうとした甲から乙を防衛するためになされており、正当防衛が成立し、違法性が阻却されるため、傷害罪は成立しない。
3、また、乙の3の殺人未遂罪について、丙は罪責を負わない。
 なぜなら、乙と丙の共謀は、甲に対する防衛行為についてのものであって、甲が逃げ出している以上、侵害行為は終了しており、積極的な加害行為には共謀の射程が及ばないからである。また、乙丙間には新たな共謀も成立していないからである。
4、以上より、丙には犯罪は成立しない。

以上

3897字/7枚ちょい

◆新司法試験受験直後の感想
勝負は事実認定でしょ。
悪くない。
が、最初の甲の正当防衛とか1行くらいで否定して、共犯ガッツリ書けば良かった…。


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新司法試験再現答案(2011年)国際関係法(私法系)

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国際私法に関する質問もいただいているので、
それなりに需要があると思う。

というわけで、国際私法。


【第1問】
第1、問1(1)
1、まず、相続権の有無は、「相続」(法の適用に関する通則法(以下省略)36条)と法性決定され
るため、被相続人の本国法が準拠法となる。この趣旨は、被相続人の本国には、相続に関する利害関係人が多く存在する点、相続財産が存在する可能性が高い点で、相続と関連性が高く適切な地である点にある。(趣旨を書き忘れ、このために2行くらい消したw)
 本件では、被相続人たるAの本国は甲国であるから甲国法が準拠法となりそうである。
2、しかし、甲国は「地域により法を異にする」(38条3項)いわゆる地域的不統一法国である。そ
のため、同条項によって準拠法を決すべきであるところ、甲国には法の抵触を解決する準国際私法が存在しないため「規則」が存在しない。
 そこで、「当事者に最も密接な関係がある地域の法」(同条項かっこ書き)が準拠法となるため、これを決する必要がある。
 まず、相続の準拠法について、被相続人の本国に送致した上記36条の趣旨を十全化すべく、最密接関係地は被相続人の本国たる甲国の中で探求すべきである。そして、当事者たるAは出生以来P地域に居住しており、また、Xも事故当時P地域に居住していた。とすれば、P地域が当事者にとって「最も密接な関係がある地域」といえ、P法が準拠法となりそうである。
3、もっとも、P法①は、債権の法定相続について、死亡時の被相続人の常居所地法を準拠法とし
て指定している。そのため、「当事者の本国法…に従えば…日本法による」といえるか、反致(41条)の適用の有無が問題となる。
 P法①は、債権の法定相続についてのみ規定しているため、いわゆる分割反致の成否がまず問題となるが、これを肯定すべきである。なぜなら、反致の趣旨は、判決の国際的調和を図る点にあり、部分反致においても、その部分についてはかかる趣旨が妥当し、判決の国際的調和を図ることが出来るからである。
 では、P法に従えば日本法によるべき場合といえるか、Aの常居所地が日本にあるかが問題となる。
 常居所(39条)とは、人が居所より相当長期にわたって居住する地をいう。この判断は、滞在期間やその目的などによって判断すべきである。
 本件では、Aは日本に来てから1日で事故にあっており、その滞在期間は、実務上の目安とされている5年間に比して著しく短い。また、滞在目的は観光であって、長期の滞在を予定する者ではない。
 よって、Aの常居所は日本にあるとはいえないため、「日本法によるべき」場合とはいえない。
 以上の過程により、反致の適用はなく、裁判所はP法を準拠法としたと考えられる。

第2、設問1(2)
Xの主張は、①遺失利益の算定は日本法による、②日本の賃金センサスに基づいて算定されるべきとの2つの主張に分けられる。
1、まず、①について検討する
(1) 遺失利益は相続の対象であって、相続の準拠法はP法である。もっとも、遺失利益の請求の根拠は不法行為であると考えられる。そのため、遺失利益の算定方法についての法性決定が問題となる。
 法性決定は国際私法上の問題であるから、国際私法独自に判断すべきである。そして、国際私法の観点から見ると、遺失利益の算定方法は不法行為上の問題であるから、不法行為(17条)と法性決定できる。
17条本文は、被害者救済との趣旨から、結果発生地の法を準拠法としている。本件では、日
 本で事故がおき、Aの死亡という結果が発生しているため、日本法が準拠法となる。
 よって、①の主張は妥当である。
2、次に、②日本の賃金センサスに基づいて算定されるべきとの主張について検討する。
 そもそも、日本の賃金センサスは、日本人の平均給与や平均余命を基準に算定されている。とすれば、Aのような外国人に関しては、平均給与などが国によって異なることから、かかる基準を適用する前提を欠くといわざるを得ない。
 よって、日本法の解釈上、日本の賃金センサスをそのまま適用するのは妥当ではなく、甲国の平均給与などを考慮した上で、その遺失利益を算定すべきである。
 したがって、主張②は不当である。

第3、設問1(3)
 相続の準拠法たるP法によれば慰謝料請求権は相続出来ない(同④)が、他方、不法行為の準拠法は日本法であるところ、これによれば、後述のように相続は可能である。
 そこで、慰謝料請求権の相続性についての法性決定が問題となる。
 そして、前述のごとく、法性決定は国際私法独自に判断する。そもそも、慰謝料請求権が相続出来るか否かという問題は、慰謝料請求権が一身専属的な性質を有するか否かという慰謝料請求権の性質の問題である。そして、慰謝料請求権は不法行為によって生じる者であるから、慰謝料請求権の相続性については、不法行為の問題と法性決定できる。
 そして、前述のごとく、不法行為の準拠法は日本法である(17条)。
 日本法上、被害者救済の見地からは慰謝料請求権の相続性を認めるべきであるし、慰謝料請求権も単純な金銭債権である。よって、日本法上、慰謝料請求権の相続性は肯定される。
 したがって、被相続人の父であって「直系尊属」(P法⑤)であるXは、Xが取得した慰謝料請求権を相続出来る。

第4、設問2
 本件では、Xは固有の慰謝料請求権の請求が問題となっている。
 この点、慰謝料請求権は不法行為によって生じることから、不法行為の問題と法性決定すべきであるとも思える。もっとも、死亡した場合の被相続人の請求権の相続と近親者固有の慰謝料請求権は相互に密接な関係を有しており、部分的には重複し得る性質のものである。
 とすれば、両者を共に相続の準拠法によって、統一的に判断をすることが妥当な事案の解決に資する。よって、近親者の固有の慰謝料請求権については、相続の問題と法性決定すべきであり、P法が準拠法となる。
 本件では、P法③は近親者固有の慰謝料請求権を認めているところ、被害者保護の見地からも、かかる請求を肯定すべきである。もっとも、前述のごとく、被相続人の請求権を相続したとしてこれを請求する場合には、実質的に見て請求が重複する可能性があるため、その点については、慎重に判断する必要がある。

第5、設問3
 Xの主張に理由があるといえるためには、BからA、AからXの相続が肯定される必要がある。まず、BからAへの相続についてみると、Bの本国法であって相続の準拠法となるP法(36条)によると、「配偶者」(同⑤)たるAには相続権がある。
 もっとも、AとBはその死亡の先後が明らかではないため、同時に死亡したと推定される(同②)。
 そのため、同法の解釈上、AはBの財産を相続することはできない。よって、Xの主張には理由がない。

2758字/小さい字で4枚びっしり




【第2問】
1、Aが訴訟当事者となれるかは当事者能力の問題である。当事者能力は訴訟要件の一つであるから、手続上の問題である。そして、手続については、法定地の裁判秩序維持の見地から、その地の法が準拠法となると解する(「手続は法定地法による」の原則)。
 本件では、日本法が準拠法となる。
2、民事訴訟法(以下、「民訴法」という)28条は、「当事者能力は…その他の法令に従う」と規定している。そして、外国の団体の当事者能力が問題となっている場合には、判決の国際的調和の見地から、「その他の法令」には法の適用に関する通則法(以下省略)をも含めて解すべきである。
 もっとも、団体の当事者能力について、通則法には明文がないため、条理によって準拠法を決すべきである。そして、法人などの団体においては、多数のステークホルダーが存在するため、その準拠法を画一的に解すべきであって、その従属法を準拠法とすべきである。そして、上記趣旨からすれば、団体の設立準拠法や登録地法によるべきである。
 本件では、Aは甲国において登録されているため、甲国法が準拠法となっており、甲国法においては、パートナーシップに当事者能力が肯定されているため、Aには当事者能力が認められるとも思える。
2、しかし、民訴法は「この法律に特段の定めがある場合」における例外を定めている。そして同法29条は、団体の当事者能力について定めているので、同条によって、Aの当事者能力についても判断すべきである。
 まず、Aが「社団」といえるか問題となる。Aはパートナーシップであるが、これは日本法上の匿名組合と類似の団体である。そして、社団と同様に組合の場合にも、団体を当事者とする方が便宜であるという同条の趣旨は妥当する。よって、「社団」にはパートナーシップも含むと解すべきである。
 また、Aには「代表者…の定めがある」といえる。
 よって、Aには同条によって当事者能力が認められ、日本の裁判所で訴訟当事者となることができる。

第2、設問2
1、XのYに対する訴えは、保証債務履行請求であるところ、保証契約は意思表示を介して法律効果を発生させるものであるから「法律行為」(3章2節)といえる。本件では当事者間に「選択した地の法」(7条)がないため、8条により準拠法を決する。
 まず、同条2項は特徴的給付をする者の常居所地を最密接関係地と推定する。特徴的給付がその契約にとっての重点であるからである。特徴的給付とは、他の契約と区別できる特徴を有する給付をいう。本件では、保証人が負う給付が、保障契約を他の契約と区別する給付であって特徴的給付であるから、保証人たるYの常居所地法たる日本法が最密接関係地法と推定される。
2、では、かかる推定は覆るか。
 そもそも、保障債務は主債務に従属するものである。とすれば、主債務と保証契約において統一の準拠法を採用することによって、法解釈の統一性を図るべきであり、かかる推定は覆る。
 よって、最密接関係地法は、主債務の準拠法たる乙国法(7条)となる可能性が高いといえる。



第3、設問3
 法定代位の可否についての準拠法を決するにあたり、まず、その法性決定が問題となる。法性決定は、国際私法上の概念であるから、国際私法独自に決すべきである。
 そして、法定代位は求償権を確保するために、主債務を保証人に移転させるものであることからすれば、債権の移転の問題であり債権譲渡(23条)と法性決定できるとも思える。そもそも、同条が譲渡対象債権の準拠法を債権譲渡の準拠法と定めた趣旨は、バルクセールのときなどに銀行が統一フォームを使用することをも考慮した上で、その準拠法を統一的に把握出来る点にある。しかし、かかる趣旨は、当事者の意思に基づいて債権が移転する場合にのみ妥当すると考える(本当はそんなこと考えていない、論理を紡ぐためにテキトーにでっちあげたw)。
 そもそも、法定代位は、保証債務を履行したことを原因として、法律の効力によって債権の移転という効力が生じる。とすれば、法定代位による債権の移転は、保証債務の効力の問題と法性決定できる。
 したがって、保証契約の準拠法たる日本法(7条)が準拠法となる。

以上
1714字/3枚半くらい


・問題文を見たときの感想
相続キター!!!
分量おおっ!
しかも、問1の方が配点高いんだね。
50点ずつだと思ってたよ。
設問2はマニアックだし、設問1は単位法律関係の切り分け上手に出来ない人がいるだろうから、丁寧に書いて行けば合格点は取れそうだな。時間と枚数が足りなくなることに注意だな。


国際私法は読み切れない。
サンプルが少ないから周りのレベルが分からない。
未だに正解もはっきり分かってないし…。

国際私法で貯金を作れていなければ合格は厳しいだろう。
いけ~!!
国際私法w


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新司法試験再現答案(2011年)会社法

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先日、ロースクール対抗野球大会があった。

1日4試合の血湧き肉躍る闘い。
決勝は早慶戦。

5-4の最高に良い試合。
準優勝。
ピクチャ 1


そして、ビアガーデン。

最高に楽しかった。
そう、ロースクール生活は最高に楽しかった。


その結果がこれだ(涙)
会社法は難問で、出来ていない人も多かっただろう。

だとしても…
ひどすぎる。

そんな再現答案をご覧あれw


第1、①自己株式取得の効力について
 本件自己株式取得は、特定の株主からの取得(会社法(以下省略)160条1項)であって、
株主総会の特別決議が必要(155条3号、156条1項、309条2項2号・160条1項)である。
1、本件株主総会においては、株主に自己をも売主に追加する旨の請求が出来る旨の通知(160条
2項、同3項)を欠いている。
 本件では、甲社はBとの相対取引によって自己株式を取得しているから、市場取引による例外(161条)には該当しない。また、BはAの相続人である(162条本文)が、甲社は公開会社であるからこの例外にもあたらない(同但書・1号)。
 そのため、かかる通知を欠いた点において、招集手続の法令(160条2,3項)違反(831条1項1号)がある。かかる取消事由に基づき、総会決議取消訴訟が提起され、取消判決がなされれば、その形成力によって、株主総会決議は効力を失うから、自己株式取得も無効となる。
2、また、Bは、自己株式の売主であるから、株主としての地位を離れた「特別の利害関係」
(831条1項3号)を有する者である。そして、1号議案においてはかろうじて3分の2を超える
程度の議決数であって、Bが賛成しなければ、否決されていたと評価できる。
 よって、特別利害関係人の議決権行使によって、「著しく不当な決議」がなされたといえ
る。したがって、この点においても取消事由がある。
3、さらに、株主総会においては議長に裁量が認められる(315条)。そのため、議決の数え方に
ついても議長に裁量が認められ、例えば、拍手によって裁決を採ることも許されると解する。しかし、この裁量は、無制限ではなく、逸脱濫用があれば裁量権の行使は違法となる。
 本件では、賛成の議決数は3分の2をかろうじて上回るか否か、その数が明らかではない。賛否が不明確である場合においては、議長は、その数を性格に数える必要があると解する。なぜなら、法があえて自己株式取得について株主総会の特別決議を要求し、その判断を慎重ならしめた趣旨を十全かする必要があるからである。
 したがって、賛否が不明確であるにもかかわらず、正確に議決の数を数えずに、可決宣言をなした議長の行為は、その裁量権を逸脱するものであって、「決議方法が…著しく不公正」(831条1項1号)といえ取消事由となる。
4、以上より、本件自己株式取得は、株主総会の特別決議を欠き、無効である。
(160条4項落として特別利害関係人(積極ミス)。分配可能額違反の効力おとした(メイン落とし、ザコ)。)

第2、①甲とBの法律関係
 以下のように、Bは、甲社に対して25億円の返還義務(462条1項柱書)を負う。
 まず、「分配可能額」(461条2項)を算定する必要がある。本件では、当初の貸借対照表には粉飾がある。しかし、同条項の趣旨は、会社財産が唯一のひきあてとなる会社債権者を保護する点にあるから、粉飾の事実を考慮せずに、算定すべきである。よって、資料3に基づいて算定する。本件では、剰余金(同項1号)は合計25億円であって、乙社に対して行った自己株式の処分額(同4号)が16億円であるから、分配可能額は9億円である。
 本件では、25億円が自己株式取得の対価としてBに交付されており、これは分配可能額を超えるものである。よって、Bは25億円を甲社に返還する義務を負う。

第3、②自己株式処分の効力について
1、甲社は公開会社であるが、自己株式の処分が「特に有利」(201条1項・199条3項)な場合
 には、株主総会の特別決議が必要である。そして第5で述べるように「特に有利」ではない。
2、本件では、2号議案において、甲社の代表取締役であるCは、Dの質問に対して説明を拒絶して
いる。取締役には、原則として説明義務がある(314条本文)が、例外も認められている(同但書、施行規則71条)
 本件では、甲社はその経営に陰りが見えており、乙社との資本提携が必要な状況下にあるところ、自己株式の処分の相手方は乙社であって、その価格については、乙社との交渉によって決せられている。とすれば、その価格の根拠を示すためには乙社との交渉の内容を説明しなければならず、説明することにより、乙社という「その他の者」(規則71条2号)を害することになるし、甲社の企業秘密の漏洩につながる。
 よって、説明の許否は例外事由にあたり、正当である。
3、もっとも、1号議案と同様に、議決権の数を正確に数えなかったという瑕疵があって、取消事 
 由となる。
4、そこで、株主総会が取消された場合の自己株式処分の効力が問題となる。
  甲社は公開会社であり、しかも上場会社である。上場会社においては、多数の資本家が投資
 をしており、甲社の自己株式の処分が無効であるとすると、多数の者に対して大きな影響が生
 じる。そのため、高度に取引の安全を図る必要性がある。
  よって、総会決議を欠いたとしても、自己株式の処分は有効となる。

第4、自己株式取得におけるCの責任
1、まず、本件自己株式取得は、分配可能額に違反するものであるから、Cは426条1項柱書に基
 づき、甲社に対して、25億円をBと連帯して賠償する責任を負う。(過失忘れ、ざこ)
2、次に、自己株式取得の対価として、Bに対して市場価格を25%も上回る額を交付している。こ
の点について、善管注意義務(330条・民法355条)違反があるとして、任務懈怠責任(423条1項)を負わないか。
 まず、取締役には経営判断が萎縮しないように、その判断について裁量が与えられていると解する。そのため、かかる判断が善管注意義務違反となるのは、当該業界の通常の経営者を基準として、その判断が著しく不合理である場合に限られる。
 本件では、確かに、市場価格よりも25%も高い価格を交付している。しかし、甲社は、時代の移り変わりに影響を受けやすい携帯電話販売会社であって、スマートフォン市場の拡大に遅れており、その経営には陰りが見えており、乙社との資本関係の強化が必要な状況にあった。そして、乙社は、創業家の影響力の排除を資本提携の条件としており、乙社との提携にはBを排除することが不可欠であった。
 かかる事情の下では、たとえ市場価格よりも25%高い価格の交付を伴ったとしても、乙との提携のためにBを排除するという判断は、著しく不合理とはいえない。
 したがって、Cに善管注意義務違反はなく、任務懈怠責任を負わない。

第5、自己株式処分におけるCの責任
 自己株式処分の対価が「特に有利」である場合には、株主総会の特別決議が必要であるところ、決議に瑕疵がある本件では、「特に有利」といえれば、Cは法令違反の任務懈怠責任を負うことになる。
 では、「特に有利」といえるか。
 会社の資金調達の必要性からすれば市場価格よりも割引をする必要があるが、他方で、他の株主の所有する株式の株価の低下に対して配慮する必要がある。そこで、「特に有利」とは公正価格よりも低い価格、すなわち、資金調達目的が達せられる限度で最も高い価格をいうと解する。この判断にあたっては、市場価格や業界の内部規律、他の経営上の状況なども加味して判断すべきである。
 本件では、業界の目安となっている10%を超える市場価格の20%の減額をなして処分している。しかし、前述のように、乙社との業務提携の必要性が高い状況下にあった甲社の経営状況に照らせば、20%の減額も「特に有利」とはいえない。
 よって、法令違反はない。

以上。

3051字/5枚半くらい


◆試験後の感想
また、問題多いよ~
しかも、B/Sとか読めねぇしw
自己株式も条文いまいち分かってないし…
これは現場での条文引きにかけるしかない!
答案構成50分経過時に、資料が全く使えていないことに気づく。
にらめっこ。分配可能額があたまによぎるが計算ダルい。
が、これは書くべきだと判断して、雰囲気で書いてみることにするw

行政、民法、商法と多大な量で、複雑…
ストイック論文模試をやってよかったわ~
来年もやるなら、今度は1時間40分縛りとかにして「ストイック論文答練(改)」をやろうっと♫

続々とミスを発見w
オワタ
オタワは、カナダの首都。

でも、慶應で上位の友人も出来ていないとのこと。
③423しか書かなかったとか言ってた。

オレの希望的観測では、周囲の出来は、09の刑法のレベル。
だから、たとえオレの答案が残念でも、2000~3000番くらいにはいる!
そう願っているw

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新司法試験再現答案(2011年)民事訴訟法

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第1、設問1
 被告の権利自白の撤回は許されるか。
1、まず、事実の自白においては撤回が制限される。その根拠は、自白は相手方の主張する自己に
不利益な事実を認めて争わない旨の陳述であるところ、自ら、一度事実を認めた以上は、後になって撤回するのは自己責任・禁反言という信義則(2条)に反するという点にある。
 権利自白は、法律上の主張に対する自白であるところ、通常の訴訟当事者は法的知識に乏しく、自己責任を問う前提を欠くため、権利自白には上記撤回制限効の根拠が妥当しないのが原則である。
2、この点について、所有権のような日常的な法律概念については、法律についての知識がない訴
訟当事者においても理解できるものであって、自己責任を問い得るという見解もある。しかし、所有権などについても、法律概念であることに変わりなく、複雑な法律構成を要する場合もあることから、かかる見解は不当である。
3、そこで、個別具体的な訴訟経過に照らして、上記趣旨が妥当するかを検討すべきである。
 本件における争点は、Aが自己のために購入したのか、それともDの代理人として購入したかという点にあるところ、このことについては、法的知識を要しないものであって、自己責任をというるといえる。よって、権利自白をなした段階においてはQは弁護士を選任していなかったのであるが、それでも自己責任を問い得る。
 したがって、権利自白の撤回は許されない。

第2、設問2
1、独立当事者参加について
  Fは、AのCに対する所有権移転登記請求権を代位行使して、「当事者の一方」(民事訴訟法
 (以下省略)47条1項後段)たるCを被告として独立当事者参加をなす。
まず、Fの訴訟の訴訟物は、既に継続しているBの訴訟の訴訟物と同一である。そのため、
「更に訴え」(142条)を提起するものとして、いわゆる二重起訴禁止に触れないか問題となる。
 そもそも、同条の趣旨は、被告の応訴の煩、訴訟不経済、判決矛盾といった二重起訴の弊害を回避する点にある。しかし、独立当事者参加においては、制度上、必要的共同訴訟の規定が準用されており(47条4項・40条)、合一確定が要請される。
 よって、上記二重起訴禁止の趣旨は妥当せず、同条に反しない。
もっとも、本件は権利主張参加であるところ、その主張は法律上両立し得ない主張であるこ
 とが必要である。
 しかし、前述のごとく、本件では訴訟物は共にAのCに対する請求権で、同一であって、両立し得る。
 よって、独立当事者参加の要件を欠く。したがって、独立当事者参加は認められない。
2、共同訴訟参加について
(1)まず、共同訴訟参加においても「合一にのみ確定すべき場合」(52条1項)であることが要求
 されるため、独立当事者参加の場合と同様に、142条には反しない。
(2)次に、共同訴訟参加の要件として、参加人に参加対象たる訴訟の当事者適格があることが必要
 である。そして、当事者適格は当該訴訟の判決効が及ぶ者に肯定される。
  では、Fには訴訟1の判決効が及ぶか。
ア,まず、判決効は訴訟の当事者間にのみ及ぶのが原則である(115条1項1号)。また、同条項2

 号によって、「他人」たるAにも判決効が及ぶことになるが、Fに対して判決効が拡張される旨
 の明文規定はない。
イ,もっとも、同2項が「他人」に判決効を拡張する趣旨は、債権者代位訴訟がなされた後に、債
務者が同一訴訟物について再び訴えを提起することを防止することによって、紛争の蒸し返しを防止し、もって、紛争解決の実効性を確保する点にある。
 とすれば、かかる趣旨が妥当するのであれば、判決効をFにも拡張し、紛争解決の実効性を確保すべきである。
 債権者代位訴訟においては、訴訟物は、債務者が被告に対して有する債権である。とすれば、債務者がかかる訴訟物について訴えを提起する場合と同様に、他の債権者が当該訴訟物について、事後に訴えを提起した場合にも紛争は蒸し返されしまう。よって、かかる場合において、紛争の蒸し返しを防止し、もって紛争解決の実行性を確保するという同条号の趣旨が妥当する。
 したがって、他の債権者であるFにも、訴訟1の判決効を拡張すべきである。
 以上より、Fには判決効が拡張されるため、Fは訴訟1の当事者適格を有する。よって、Fは訴訟1に共同訴訟参加できる。

第3、設問3について
1、まず、MとLは相続放棄できる期間を徒過しているため、単純承認をしたとみなされる(民
 法915条1項)。そのため、両者は乙建物を共有(898条)していることとなる。
2、Nの訴訟は、乙建物を共有するMとLに対する建物収去土地明渡請求となる。かかる訴訟が固
有必要的共同訴訟だとすると、Mのなした放棄・認諾は、MとLにとって不利益なものであるか
らMについても効力を生じない(40条1項)。他方で、通常共同訴訟であるならば、共同訴訟
人独立の原則(39条)により、Mについては効力が生じることとなる。
 そこで、かかる訴訟が固有必要的共同訴訟か通常共同訴訟かが問題となる。
 固有必要的共同訴訟とは、合一にのみ確定し、利害関係人全員が当事者とならなければ当事
者適格が認められない訴訟形体である。当事者適格は、実体法上の管理処分権と密接な関係を
有する訴訟要件である。そのため、固有必要的共同訴訟であるか通常共同訴訟であるかは、実
体法上の管理処分権を基礎としつつも、訴訟法的観点を加味して決すべきである。
 この点、判例は、建物集去土地明渡請求訴訟において被告が建物を共有している場合におい
て、建物共有者の土地明渡義務は不可分債務(民法430条)であって、共有者各自がそれぞれ
履行すべき者であり、また、訴訟法的にみても、 固有必要的共同訴訟とすると原告が当該義務
について争っていないものまでをも被告としなければならず不当であるとして、通常共同訴訟
であると解している。
3、本件では、判例とは異なり、訴訟が承継されている事案であるから、原告が争っていない者を
当事者として訴えを提起しなければならないという不都合せいはない。また、本件における争点はNからKへの乙土地の贈与契約の成否にあるところ、通常共同訴訟であると考えると、Mとの関係においては贈与契約が成立し、Lとの関係においては贈与契約が成立しないといった自体が生じうる。すなわち、一つの贈与契約について、異なる判断がなされることにより、実体法上の判断の統一性が損なわれることになり、不当であるとも思える。
 しかし、民事訴訟法においては、処分権主義や弁論主義が妥当し、当事者意思が尊重されるところ、かかる結論も当事者意思を尊重する民事訴訟法の下ではやむを得ないといえる。
 よって、実体法上の管理処分権を基礎に判断すれば、不可分債務である本件においては、通常共同訴訟となる。
 
以上

2761字/6枚半くらい

◆試験最中の恥ずかしい感想
うわっ!!!
また、問題多いぢゃん…。
だがしかし…簡単www
というより、論点予想が当たりすぎだな…
権利自白は2年のときに期末でミスったから良く覚えているし…。

そうか、知識がある人の感覚って、これか!!!
いいな~。うらやましいわ。
知識あったら、構成とかいらねぇ~ぢゃん。
商法とかも、自己株式の条文1から読んだし、分配可能額も現場で条文読んで考えたし…。勉強している人なら、かなり時間短縮できるんだろうな…。

民訴は、余裕あるから、事実に着目して事案に即した答案書いちゃおうっと♫
おおっと、「オレ天才は不合格フラグ」だぜ。
無心で無心で、書ききるまではテンション上げちゃだめだ。



◆試験後、ミスに気がついたときの感想

ハイ、調子にのりました!
恥ずかしい、キャッ

設問3で中間確認をシカトしてしまったのに気がついた~~~
中間確認は固有だわな。
そして、本案の法が通常。
この矛盾どうするの?ってのが出題趣旨でした~
残念!
読み落としたけど、頑張ってるってのは評価されないかね??
そんな都合良いことはなしこ?
やはり、結果が全て?

まぁ、設問1、2は出来ている(はず…)だから、平均は超えたかな~。



試験直後の予備校発表、他のブロガーさんの再現答案
岡崎講師(伊藤塾)の解説、その感想

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プロフィール

Author:devilsadvocate(弁護士 若林 翔)
・平成23年新司法試験不合格(2300位)
・平成24年司法試験でリベンジできていることを願っていた
・同年司法試験合格
・66期司法修習生
・弁護士(東京都新宿区)
・選択科目は国際私法
・慶應LS(既習)卒業(2011年)

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